天然に

愛知県の自宅と長野県長和町を行ったり来たりの二拠点生活をしています。主に信州の風景、花、虫などの写真を載せたり、山での暮らしを書いています。

田口峠を歩く

 県道下仁田―臼田線の最標高地点にある田口峠を歩いてきました。この田口峠は分水嶺にも関わらず県境ではないというちょっと面白い峠です。もちろん私の居る近くでも和田峠、大門峠など分水嶺が県境でないところはいくらでもあります。ではなぜここが特別なのか?地図を見ると長野県の西端、群馬との県境は埼玉を含めた3つの県境が接する三国山三国峠)から北へぶどう峠、十石峠、余地峠と分水嶺=県境稜線という感じで続いています。ところが余地峠を越えたところで県境が急に折り返し、そして荒船山あたりで分水嶺に戻ります。この突然向きを変える県境の長野県側にあるのが田口峠です。

 トンネルの群馬県側(長野県内だけど)に田口峠の立派な標がありました。妙義荒船佐久国定公園と書いてありました。

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 群馬側は車が停め難くそうなので戻って手前に停め歩いて峠に向かいます。川沿いに歩いて行きます。この流れは千曲川の源流の一つで、トンネルの向こうは利根川に流れます。

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 トチの大木が聳えていました。

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 トンネルの手前、ガードレールの切れたところから左に入っていきます。

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 すぐに右から来ている道に入ります。

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 以前は整備されだろう跡があります。

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 トンネルの上あたりに出ると少し視界が開けます。正面の奇岩は兜岩山方面でしょうか。

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 このあたりはクリの大木と立ち枯れが目立ちました。

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 左へ尾根沿いに歩いて行きます。

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 ときどき赤テープが出てきますが、しっかりした尾根を辿って行くので迷うことはなさそうです。

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 右前方から道が昇ってきました。

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 旧田口峠とあります。へぇ、国土地理院の地図にはないけど、旧道はここを通ってたんだねぇ。

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 分岐点に立派なブナが立っていました。

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 尾根をそのまま進んでいきます。

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 足元に綺麗な葉をしたフイリフモトスミレが沢山生えていました。

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 これはハナイグチかな。私は食べないけど、好きな人は多いみたいです。

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 尾根は1,250ⅿ付近で右へ曲がりますが、斜め左へ進んで1,264.9mのピークに行ってみます。

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 ピークに着くと墓標のようなものがいくつか見えます。

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 こんなところにお墓?と思ったら三角点でした。一番左の三角点です。「基本」、「四等三角点」と書いてあるのかな。

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 真ん中のです。「三角?」、「山?」。

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 一番右です。「山?」、「一〇一」、「???}。どれも私には読めませんがなかなか風情のある三角点でした。

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 もとに戻って尾根を右へ辿ります。下りになります。

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 自然歩道とありました。

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 ずいぶん可愛らしい花火のような花が咲いていました。アサマヒゴタイでしょうか。

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 道標が落ちていました。あぁそうか、星尾峠まで歩いて行けるのか。

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 痩せた岩尾根になってきました。

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 右側は絶壁で木立が少ないので多少視界が開けます。八ヶ岳が見えていました。

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 八ヶ岳の東に見えるのは御座山?

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 尾根の左手には荒船山らしきものがちらちら見えますが木が邪魔でなかなかはっきり見ることが出来ません。

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 今日の終点、1,263mのピークが見えてきました。

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 到着、苔に覆われた三角点がありました。では戻ることにします。

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 帰り道、岩尾根を過ぎたところで石仏に気が付きました。

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 食べられそうなキノコが出ていました。

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 1,264.9mピークとの分岐まで戻ると道標が落ちているのに気が付きました。

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 食べられなさそうなキノコ。

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 これはムキタケかな。

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 お天気も良く、苔むした三角点とか古い石仏もあったりして忘れられた登山道や旧道の雰囲気を味わえる楽しい山行になりました。