天然に

愛知県の自宅と長野県長和町を行ったり来たりの二拠点生活をしています。主に信州の風景、花、虫などの写真を載せたり、山での暮らしを書いています。

刈り払い機の修理

 手入れが出来てない庭の端がいよいよ手に負えない草むらになってきたので草刈りをしたのですが、刈り払い機が故障してしまいました。一年振りくらいに出した刈り払い機でしたがエンジンはすぐに掛かりました。ところが草刈りを始めて数分でエンスト。スターターをそのまま引いても再始動しないので、プライミングポンプで燃料を送り込んでやると簡単に始動しましたが、刈り始めるとまた数分で止まってしまいます。何回か繰り返しても同じ症状なのでどこか故障しているようです。これは困りました。私はどちらかというと生物系の人間で、機械モノは至って苦手。エンジンの不調となると「火か空気か燃料か。」程度の知識しかありませんが、この手の小型2サイクルエンジンは他にもチェーンソーとブロアがあるのでこの際簡単な修理くらい出来るようになりたいと思います。頑張ろう。
 とりあえず順に見ていくことにしました。
 刈り払い機はここを購入したときに地下室に置いてあったもので、年に一度くらい使っていましたが、これまでは順調に動いていました。RaneeのBR020 AUという機種で、エンジンはRobinのEC020Gというモノのようです。20㏄ということですかねぇ。

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 先ずは火からということで、プラグを抜いてエンジンにアースしてスターターを引いてみると火花が確認できました。エンジンが掛かるのでここは大丈夫そうです。
 次は空気ということで、エアクリーナーを見てみることにしました。真ん中の黒い四角がエアクリーナーです。

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 なんと開けたら空っぽ。クリーナーが付いていません!

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 ホームセンターで汎用のクリーナーを買ってきました。これで良いのかは判りませんが、いままでよりはマシかな。キャブレターの中で詰まっているかもしれないけど、エンジンが掛かるので多分大丈夫ということにします。

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 さて残りは燃料です。とりあえず燃料タンクからキャブレターに繋がっているチューブを取り外して、先端のストレーナをエアクリーナーと一緒に買ってきた汎用品に取り換えました。

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 ということで再度エンジンを始動してみました。すぐに掛かりますがやはり数分で止まってしまいます。どうやらプライミングポンプで送り込んだ分だけ動いているように思われます。そうなると継続して燃料が吸い込めていないということになるのかなぁ。思いついたのが燃料タンクのキャップの目詰まりです。これが詰まったら燃料が吸えなくなるんじゃないかな?ということで、エンジンを始動してキャップを少し緩めてみましたが、やはり数分でエンスト。

 こうなるともうお手上げなのでネットで調べてみると、どうもこの手のエンジンに付いているキャブレターはワルブロ型というヤツで、ダイヤフラムという燃料ポンプのようなモノが劣化する場合が多いようです。

 キャブレターを外してみました。

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 WYLという刻印がありました。

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 103Aという刻印もありますが、メーカー名がありません。

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 チョークにはWalbroとあります。どうやらこのキャブレターはWalbroのWYLタイプというモノのようです。チョークはWalbro社製、本体はコピーモノかOEMということでしょうか。

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 ネットで探すとWYLタイプ用のダイヤフラムが一式送料込みで300円程度だったので、この103Aというキャブレターに合うかどうか判りませんがダメ元で購入してみました。注文した翌日に手渡しで届きましたが300円で利益が出るんですかねぇ。

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 右が現状、左のピンボケが新品です。どうやら合いそうです。

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 先ずプライミングポンプを外します。

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 続いて古いダイヤフラムを外したところ。癒着してたので、このあと掃除しました。

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 左が取り外した古いモノでくっついていてこれ以上は外れません。ベコベコだしこれは治るんじゃないかな。右が新品です。

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 プライミングポンプ側を新品に取り換えたところ。

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 本体側の部品を2枚取り換えます。

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 取り外した古いダイヤフラム。

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 さて交換が終わったので意気揚々とエンジンを掛けてみました。すぐに始動したのでとりあえず一安心、と思ったらやはり数分で止まってしまいました。ありゃまぁ。これは困った、あと残すところはマフラーのみです。またまたネットで調べてみるとマフラーが詰まっていると似たような症状が出るようです。バーナーで焼いてやれば良いみたいなのでやってみることにします。

 赤いカバーを外すとマフラーが出てきます。

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 六角レンチでネジを緩るめると結構汚れています。

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 マフラーのエンジン側。

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 エンジンの排気口。

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 取り外したマフラー。

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 キッチンで使っているイワタニのバーナーを使いました。

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 排気管を上にしてエンジン側から燃やしてやりました。初めは煙っていましたが数分続けていたら排気管からボウと勢いよく炎が噴き出しました。冷めてからマフラーで地面をコンコンと叩いて燃えカスを出して終了。さてさて、こんなことで治るのでしょうか。あまり期待せずに組み立てエンジンを掛けたら、なんとまぁ止まらないではありませんか! これには驚きました。
 いろいろ遠回りをしましたが今回はとても良い経験になりました。